抱っことおんぶはどっちがいい?

最近はやりのエルゴ、この商品が流行りだしてお父さんもお子さんを抱っこしている姿を見かけます。エルゴは、手軽に抱っこ出来る商品として本当に便利だと思います。

父親の子育ての参入はいいなと思うのですが、エルゴに対してはメリットだけではない為に疑問も残ります。

それはどういう点かと言えば、事故が多いということと子どもの発達に問題が生じている点です。

◆エルゴの問題点

エルゴはご存知の通り、カンガルーの袋のような状態で子どもが前に入っていることが多いのですが、前かがみになった時お子さんがエルゴから飛び出して落下する事故が多くなっています。また、抱っこ状態は前が見えにくい為、転倒してお子さんが下敷きになるケースもあるようです。

発達の面から言えば、脱力していても落ちない状況の為、お子さんは一切筋力を使っていません。エルゴを使っている時間が長ければ長いほど運動量が減るのです。この時期のお子さんは、生きているのに大切な筋力をつける時期になりますので、しっかりと体幹や関節を育てて欲しいのですが、運動量が激減してそのまま少しのハイハイをし、すぐにつかまり立ちをしてしまい結果、体幹がしっかりしていないので体を動かす事が苦手で、体がうまく動かせない為に運動が苦手な子どもが出来上がる。。。という図式が出来上がりつつあります。

◆エルゴはやめたほうがいい?

上記の問題は、子どもさんの人生にとって結構深刻ですが、エルゴが悪いわけではないのです。道具は使う人次第、テレビも然り、歩行器も然り、ベビーカーも然りです。この商品のどこが問題があるのかは違うページで書くとして、バウンサーやバンボについても長時間使用すると腰の発達に悪いと言われています。

要は、使う人の使い方だという事です。子どもを長時間道具に任せるのは、どんなに優れた商品でも問題が出てきてしまうという事です。

こうした便利な商品は、出来るだけ必要最低限にするのが大切ですね

◆子どもにはおんぶがいい?

エルゴの事故からみて、おんぶだったら問題ないのでしょうか?

落としたり、潰したりと言った点からはおんぶの方が良いと言えます。

しかし、おんぶの状態では子どもの状態が全くわからないという問題があります。背中で、例えば痙攣を起こしていても、窒息しそうになっていても泣かない限りわからないのです。

また、身体の発達についてはエルゴの特性を考えると抱っこもおんぶも同じです。抱っこもおんぶも一長一短と言ったところですね・・・・。

◆おんぶにするか?だっこにするか?

これまで、デメリットの事ばかり言ってきましたがお子さんを育てるのに抱っこもおんぶもせずにいるのはかなり無理が生じます。例えば、ベビーカーに乗せて全てを移動するとしたら抱っこやおんぶの事故は防げますが、子どもの心の成長過程で親とのスキンシップや密着が乳児期とても必要でこれが人を信じられる基礎になりますから、これも避けたいところです。

じゃぁ、どうしたらいいのか?

*新生児~ハイハイ頃

子どもの発達面で考えると、乳児期は抱っこで保護者の顔がみえる方がいいでしょう。

出来れば、道具を使わずしっかりと手と腕を使っての抱っこがいいのですが、無理がある時はその時だけ便利な道具のお世話になりましょう。

直接抱っこした時、エルゴ世代のお子さんは抱っこしている人にしがみつきません。画像にあるお猿さんは、生まれた時は親は子どもを体にしがみつかせ片手を落下した時の為に添えていますが、子どもに筋力がついてくると手を放して生活します。

親が、自分の子どもの体を鍛えつつスキンシップも保護もしている状態です。昔は日本もそうでした。子どもは落とされないように親にしっかりしがみつき、それで体重を軽くし互いに一緒に居やすいようにしていたのです。昔の子どもは、しがみつく為に腕の筋力と股関節と内股の筋肉が発達します。それが、年をとっても寝たきりにならない体幹の元となっていたのです。

今の時代は、意識してやらないとそれが出来なくなっています。お子さんが抱っこして落とすマネをした時に全く無反応であったら、筋力も危機を感じる力も育ってない。『生きる力が弱い』状態にあると思ってください。

出来れば、『生きる力が強い子』になって欲しい。だからこそ、道具に任せるのではなく最低限の利用にしていきたいですね。

*ハイハイ頃~幼児期

あれにもこれにも興味が出てきて、指差しや声出しが始まったら今度はおんぶの時期です。

エルゴは背中しか見えませんので、出来れば昔ながらのおんぶ紐で肩の高さにお子さんのあごがくる位に上にあげておんぶしましょう。

少し大きくなったらおんぶ紐なしで腕を首に回させておんぶするのがお勧めです。

これで、子ども達は腕と脚と体幹を鍛える事が出来ます。首にしがみついて首を絞めるとダメだという事も知ります。こうやって人間の体を体得していくのです。体重も増えてきたお子さんは、やはり抱っこでは重い・・・でも、おんぶなら結構頑張れますよ!

この時期におんぶにするのは、もう一つ理由があります。

親子で同じ目線で、同じものを見るといった事をして欲しいからです。

抱っこだと逆向きなので、子どもが車を「ぶぶ~」と言って指をさした時、振り向いたら通り過ぎていた・・・となり、共感してあげることが出来ません。

同じものをみて、「あ、本当だね!」「ぶっぶ~だよ」と共感してあげる事は、子どもにとって自分の言ったことが通じている、もっと知りたいを満足させてくれる=信頼関係・愛着関係の深まりとなっていくのです。

そして、自分の手で子どもを抱えているという事は

子どもと一緒にいるけれど、頭と目はスマホ・・・・といった事になりにくい

子どもは、コミュニケーションの取り方を学べず誰かが何かを言っても、スマホとかやっていても問題ないと学ぶんですね・・・もう、そんな時代になってますけれど

ますます、コミュニケーションが取れなくなってしまいます。

親は、子どもに全てをささげるべき!とは私は思いません。しかし、子どもの性格や運勢を決めてしまう大切な時期は出来るだけ子どもの健やかな成長を促せるように、やってあげられたらなと思っています。

便利な道具、色々な情報に溢れている世の中ですが

自分で考え自分で判断し、そして正しく生きようとする

そんな力を子ども達は持っています。大人が、間違った方向にいかないように導けるようになっていきたいですね。

道具も子育てもバランスが大事

歳を取れば取るほど、保育の仕事を学べば学ぶほどに思う事です。