好き嫌いがない子どもにするためには!

子ども達は、大人になるまで好き嫌いが色々かわります。

好き嫌いが出来てしまう原因は、トラウマになり食べられないもの、なんだか食べたくないもの等々・・・・色々あるのかもしれませんが、大人と違って体を作っている子ども達には栄養がとても必要なので出来れば、何でも食べて欲しいと思いますよね。

また、子どもの頃の対応が良かったら好き嫌いが減っていくのも実際にありますので、どうやって子どもの困った好き嫌いにアプローチしていくのか考えてみましょう。

◆新生児~乳児期の体の発達と本能

乳児は、母乳やミルクを美味しそうに飲んでいますよね

それを味見したことある方もいらっしゃるのではないでしょうか?

まぁ、大人が美味しいと感じる味ではないですよね・・・

乳児がそれを美味しいと思って飲めるのは、味蕾という味を感じる器官がとっても発達しているからなのです。私たち大人よりずっと敏感に味を感じ取る力があるんですね。

そして、乳児の頃は本能がとても強い時期でもあります。まだ、経験や体験が少ないので学習をしていない分本能に従うんですね。

私たちの人間の感じる味は、甘味・酸味・塩味・苦味・旨味の5つの味を感じ取っていると言われています。

そして本能的に、甘味と塩味と旨味は、体に必要な成分として感じ取る力があります。

反して「酸味」は、“腐敗物”。「苦味」は、“毒物“。なので、この2つの味は、体を守るために避けるべき「危険な食べ物」と感じてしまい、初めは受け入れられない味とされます。

身体的に味蕾が発達するのは妊娠3ヶ月からという実験があります。

とても早い時期に発達が始まるのですね。羊水の味を変えると飲み込む回数が変わるとか・・・違いがわかる胎児!

新生児の頃がピークで、そこからだんだんと味蕾の数が減って鈍くなっていきます。

鈍くなる原因として、唾液の減少や亜鉛不足という面もあるようですが

体の特徴である慣れというのもありそうです「原始反応」

どういう事かと言えば、最初は「なんだこの味!」という反応をしたとします。しかし、同じものを出し続けるとだんだん反応が鈍って普通に食べられるようになるのです。

また、慣れはそのまま好みにもなっていくようです。

塩分が強いものをよく出していると塩辛いものを好み、甘い味付けが多いと甘いものを好むようになるという事です。

ポイント1 乳児の味覚は敏感である

ポイント2 最初に拒否しても慣れる

ポイント3 出し続けるとそれが好みになる 

このポイント3を頭に置いたうえで、何でも食べられるようになる為に考えて行きます。

◆乳幼児期の子どもの発達

成長期の乳児の味覚の好みがだいたい定まるのはどれくらいかというと3歳である程度決まり

10歳で確定すると言われています。その後では手遅れではないのですが、変えていくのにものすごく時間がかかるということです。

なので、好き嫌いを減らしてなんでも食べられる子どもにしていくためには、3歳までが勝負!といったところでしょうか

ここから時期別に注意する点と考え方をみてみます

◆離乳食のころ(目安として6ヶ月~1歳6か月)

とても大きな変化を見せる時ですね

初期食の頃は殆ど味がないものを食べさせると思いますが、味があるもの(甘味・塩味・旨味)を食べさせたら食べます。しかし、大人より味覚が敏感なので最初の味が濃いとそれがベースになって味覚が鈍感になるにしたがって、更に濃いものを食べるようになります。そうすると将来に生活習慣病まっしぐらという事になるのです。何事も、最初が肝心!スタートの味は、出来るだけ素材の味を生かした薄味にしていきましょう。
 中期になってくると、味が少しついた色々な食材を出すようになりますね。そうすると、よく食べるもの食べないものがあるように感じます。この時期の好みは、ほとんどが「原始反応」と「慣れ」ですので最初に嫌がっても何度も出すうちに食べるようになるのです。初めて食べるものは、だいたい「べ~」と出してしまいますが、美味しくないとか嫌いというわけでなく反応なので諦めないでくださいね。また、ミラー反応(反射してマネをする)をつかって、大人がしっかり口を動かして咀嚼の仕方を教えてあげてください。「モグモグ」は、口の中が見えないので「あぎあぎ」や「あぐあぐ」などの口の中が見える声かけが咀嚼の上達に繋がります。
 後期になってくると、かなり色々なものを食べるようになります。中期で頑張った方は、後期ではなんでもパクパク食べてくれるでしょう。初めてのものでも、食べたら美味しく思えるようになることを学習しているので、大人が美味しく食べてみせることで挑戦してくれるようになります。発達的にも模倣が上手になるので一緒に手づかみ食べをしてみるのも良いかもしれませんね。この時期は、手づかみ食べが盛んになるころです。スプーンを持ちたがったら茹でた野菜スティックを持たせてあげてください。硬さや大きさなど色々な経験をしっかりさせてあげたいこの時期、食材も魚・肉・野菜とバランスよくあげましょう。味付けも、薄味ながら色々と体験させてあげたいですね。
 完了・幼児食くらいになると、自己主張をするようになります。何でも食べていたのに急に拒否したり、食事自体を嫌がったりするのです。自我の芽生えの時期、やっかいかと言えばそうではありません。赤ちゃんから子どもへの大人が対応を変える時期なのです。しっかりと理由を話し、味見をしてから決めてねなど段階をあげる形でもいいので大人が引かない事が大切です。食べないので心配になって好きなものをあげると、次から好きなものが出てくるまでもっと食べないという事になります。これを心理学的には強化といいます。原因と結果を結びつけることが出来るようになった成長の証ですが、対応を間違えるとやっかいになります。しかし、この時期は「悪い事=叱られる=嫌だな」「良い事=褒められる=嬉しいな」という方程式も出来てくるので、少しでも頑張ったら褒めて次はもう少し頑張る事、最終的には全部食べて欲しいと思っていることを話していくと子ども達はそれがデフォルトになっていきます。自我が出てくるという事は、躾が始まったという事ですから子どもとしっかり向き合ってその子の基本となる考え方を作っていくと共に、『苦手だけど頑張った』などの成功体験が出来、努力や忍耐、我慢や達成感などの心の経験の場としてとても良いチャンスだと思います。ただ、基本は『楽しく食べる』です。躾=厳しくする事ではないので、そこはお間違いなく。
大人になっても、『おふくろの味』を求めるのは体がそういう風に出来ているからなんですね。おふくろの味が、レトルトや妙に濃い味になってしまわないように基本を作る乳幼児期に十分に気を付けてあげたいですね。
これまで、味覚の話中心にしてきましたが子どもが食事をきちんと食べられないのは味覚だけではありません。味覚以外の事についても次に考えて行きたいと思います。